29日の夜、首を長くして待ったコードギアスの第24話&25話スペシャルが放映された。当然、録画などは避けて、放映されるのを楽しみに待っていた。以下、ネタバレを含むので、見ていない方は全力で読まないように。また、放映された画像を使うのも避けておくので、とりあえず視聴。さらに言えば、絶対、最初に23話全て見てから、24、25を見ることをお勧めする。



 あの惨劇から四ヶ月。最後の22話と23話の衝撃シーンの興奮から、続きをとても楽しみにしていた。それは私だけではなかったはずだ。だが、やはりこの4ヶ月は長かった。


 私も子供ではないので、大人の事情というのはわかっているつもりである。放映されるのがDVDがほとんど出てからにしたのも、商売上は成功したかもしれない。さらに、ニュータイプを始めとするアニメ誌で、コードギアスの特集をくんで、テンションを下げないように頑張ったのも、それなりに評価したい。


 しかしだ、しかし、季節が春から夏に変わるという時間の経過は多くの人を遠ざけてしまった。


 個々の感想というのは千差万別である。アニメの見方にしても、私と同じような見方をしている人ばかりとも限らない。なので、多くの感想があってまことに結構なのだが、最初に言うことは厳しい評価をせざる得ないということだ。だが、待って欲しい。これが、もし・・・もしも、全25話を間をあけずに放送されていたとしたなら・・・。待ったく別の感想を書いていたはずである。それだけ・・・時間の経過があまりにも、わたしの中での興奮を冷めた圧倒的な要因となってしまっていた。


 そして、大多数読者もそうであると思う。商売的には成功して、続編の制作も決定している。DVDや各関連グッズの売り上げも好調らしい。私も上のミニフィギュアを何個か持っている。DSでゲームも出る。ピザもたくさん食べた。


 それだけに惜しい作品となってしまった。大人の事情は純粋にアニメを楽しむ者には邪魔な存在でしかない。人気が出て続編を制作するのはいい。大いにやってくれ。この先、続編が放送されれば、おそらく視聴するだろう。だが、深夜アニメの革命とも評価した、あの時の興奮や感動は・・・もう、味わえないだろう。


 私がするアニメの批評は辛口だと、過去に書いた。そして、風呂敷を包めないアニメ、また物語がキャラだけしか魅力のないのアニメは紹介すらしないと書いた。それがどれほど大人の事情があってもだ。


 一言で言えば、そうアニメで絶対にやってはいけないタブー(ただの個人的な意見だが)、風呂敷を包めないまま終わってしまった。全て投げっぱなしで、多くの伏線は未回収、それどころか、この期に及んで、新キャラクターや謎まで出てくる始末・・・。これをどう評価しろと・・・。他の多くの視聴者も海よりも深い憤りを感じているはずだ。


 つまり、つまりだ。商売を気にするあまり、(シナリオや脚本、伏線の張り方やらは最高ランクの評価しても良かったのだが)あらゆる意味での演出が評価を下げてしまった。今の時点の評価は急激に落ちた。急降下である。コードギアスショックだと言っても過言ではない。



 風呂敷を包めないまま、また一時的にすらまとめられない作品を、次に期待しろといっても、続編が放送されるのは、早くて10月以降・・・残念だがそれほど待てる読者はほとんどいないだろう。この放送によって、コードギアスの人気は坂を転げ落ちる結果となってしまうのが残念でならない。